カニカマって、結局何で作られてるの?
基本的には普通のかまぼこと同じ、魚のすり身を使われていることは知っている人が多いですが、どの魚が使われているか?カニは入っているか?
詳しく知っている方は少ないと思います。
そこで今回は、カニカマの主要な原材料について詳しくご紹介していきます。
カニカマの主な原材料
カニ風味かまぼこに使われる原材料は主に下記のようなものです。
魚のすり身
カニカマの主原料は、魚のすり身です。
白身魚の中でも、スケトウダラが使われます。スケトウダラは本来、明太子の原料として卵が重宝されており、北海道で大量に漁獲されていました。
しかし、身が痛みやすいこと、冷凍して回答すると味や食感が悪くなるなどの問題があり、白身の利用が課題となっていました。
その後、鮮度や食感を落とさない冷凍すり身を作る工程が開発されたことにより、魚練り製品への利用が急速に普及しました。
スケトウダラのすり身は、味に癖や臭みがなく、カニの風味付けを行うようなカニカマへの利用に最適です。
カニカマメーカーによっては、スケトウダラ以外にもイトヨリダイやエソと呼ばれる魚のすり身を使うこともあります。
カニエキス
カニカマにはカニが入っていません。
しかし!『カニエキス』は日本に流通しているカニカマのほとんどに使われています。
カニエキスはカニから抽出した成分や食塩を合わせたもので、これがカニカマのカニっぽさを出すために大切といわれています。
カニカマにはカニの身は入っていないものが多いですが、カニエキスはほとんど入っています。
そのため、カニエビなどの甲殻類アレルギーの方はカニカマは基本的にNGです。
卵白
カニカマ弾力を調整し、色をより白く、カニっぽい色合いにするために使われているといわれています。
澱粉(でん粉)
かまぼことでん粉は切っても切れない関係にあると言われています。
でん粉は、弾力補強、増量材として最も広く使われています。でん粉自体は3~5倍の水を吸収することができ、大きな増量効果を持っています。
澱粉は白色、無味無臭の粉末で、かまぼこ製品の色調や風味を損なうことがないことから、広く手軽に使える品質改良剤といえます。
着色料
カニカマの『赤』部分に着色料が使われます。主に天然由来の着色料を使うメーカーが多いです。
トマト色素や、パプリカ色素などの植物由来の着色料や、コチニール色素などの動物由来の着色料も利用される。
天然の着色料は、スーパー陳列時などの人口の光に弱いというデメリットも。
調味料
カニカマの味を構成する調味料には、イノシン酸ナトリウムやグルタミン酸ナトリウムが使われています。
他にも有機酸などの調味料や、発酵調味液(しょっつるや魚醤と呼ばれるもの)も使われます。発酵調味液はカニカマにうまみを出す以外にも、すり身自体の魚臭さを消す効果もあります。
また、食塩(塩化ナトリウム)も使われています。
塩は、魚のすり身を作る工程で添加されており、塩分をすり身に加えて練ることでカマボコのプリプリとした触感を出すことができます。
スポンサーリンク
カニエキスの入っていないカニカマはないの!?
カニなどの甲殻類アレルギーの方は、カニエキスの入ったカニカマは食べれません。
カニが食べれない人が、カニカマをカニの代わりに食べるには、カニエキスの入っていないカニカマを探す必要があります。
日本で流通しているカニカマのほとんどにカニエキスは入っていますが、アメリカなどユダヤ教徒が多くいる国やエリアでは、カニエキスが入っていないカニカマも売っているようです。
ユダヤ教徒は何故カニがNG?
ユダヤ教では、ユダヤ教の食事規定(カシュルートKashrut, Kashruth כַּשְׁרוּת)というものがあります。
この規定により、口にしていいものが厳しく管理されており、敬虔なユダヤ教徒の方はエビやカニ、貝などを食べることができないのです。
特に甲殻類のエキスは様々な水産加工品に利用されているため、注意が必要です。そのため、ユダヤ教徒の方はイスラムのハラールフードのように、ユダヤ教のカシュルートで食べてもいい認定を受けた『コーシャー』ミールを選びます。
カニアレルギーだけどカニカマが食べたい・・・という方は、コーシャーミールを販売しているお店などを探せば、カニエキスなしのカニカマを手に入れることができるかもしれません。
まとめ
カニカマは基本的にはかまぼこと成分が酷似していますが、カニ風味をつけるためにカニ由来の成分などが添加されています。
甲殻類アレルギーなどで注意が必要な方は、しっかり製品の裏の原材料表記をチェックしましょう!